令和5年度 山形県ベストアグリ賞事業において

山形県ベストアグリ賞・農林水産大臣賞 受賞

受賞

受賞理由

  1. 環境に配慮しながら良食味にこだわった米づくりを行うとともに、先進技術を積極的に取り入れた農業経営を行っており、収量・食味の高位平準化に取り組んでいる。集荷団体を経由しない独自の販売先を持ち、高価格帯で取引している。
  2. 平成18年に米の海外輸出を開始し、現在は年間約26tを香港、シンガポールに輸出している。平成29年には精米部門で全国初となるASIAGAPの認証を取得した。
  3. 「米・食味分析鑑定コンクール」において平成21年から6年連続で受賞するなど、良食味米生産者としての評価を確立している。
  4. 地域の環境保全活動や地元小学校での食育活動も実践している。
    (※白岩孝夫 Facebook 12月5日投稿【山形県ベストアグリ賞受賞のご報告】より)

ベストアグリ賞 授与

農林水産大臣賞 授与

置賜総合支庁長 訪問

 

南陽市長 表敬訪問

 

南陽市長 表敬訪問

 

5世紀続く稲作農家が持続可能な農業の未来を切り拓く
~美味しさと安全にこだわった米づくりと高付加価値化販売の取組~

受賞

    1.受賞者の概要

    同法人は、家族経営を基盤に法人化し、現在は役員である家族3名及び従業員5名からなる、稲作を主体とした経営体である。良食味にこだわった生産を行い、数々の良食味米コンクール等に入賞している。また、水稲は有機栽培と特別栽培に限定し、環境負荷の少ない生産を行っている。米の販売は、集荷団体を経由せず、独自に販売先を確保し高価格帯での販売を行い、高収益の経営を実現している。

    2.特色ある活動

  1. 美味しさと安全へのこだわり
    良食味米生産を追求し、早期から「ミルキークイーン」、「夢ごごち」などの低アミロース米に着目して、独自に良食味米の栽培技術を確立してきた。また、水稲は全圃場で有機栽培または特別栽培を行い、環境に配慮した水稲栽培を実践している。地域の農業者とグループを組み、水田の生き物調査や水路整備など集落での環境保全活動を行うとともに、生産する米のブランド化を図り、仕入れ販売を行っている。

  2. 多様な販路を開拓し高価格販売により高収益を実現
    県内外の個人宅や著名人等を訪問して精米を配布し、食味嗜好性や購入価格帯のアンケート調査を行い、需要を的確に把握・分析し、販路拡大に繋げてきた。また、良食味コンクール等受賞による知名度を生かし、首都圏の百貨店や高級料亭などへの出荷や、大手通販サイトなどで販売し高価格帯での取引を実現している。さらに、アジア圏に年間計約26tを輸出している。

  3. スマート農業技術の導入
    スマート農業機械及びリモートセンシング技術を導入し、圃場内の生育の均一化により収量・食味の高位平準化を図っている。また、農業機械と連動した営農管理ツール「KSAS」を活用し、圃場ごとの作業データと収量・食味データを連携・分析することにより、次年度の生産計画に生かしている。

    3.今後の発展方向

    自社生産30haを目標に規模拡大を進めている。現在、外食向けや小売り(百貨店、量販店)向けへの販売が多いが、リスク分散のため、自社ウェブサイトの充実などにより個人の顧客を増やしたい。また、米の輸出は、現在は自社生産分だけであるが、今後は、加入する農家グループが生産する米(仕入れ米)も輸出し、地域全体の所得向上に貢献したいと考えている。